システムエンジニアからファイナンシャルプランナーへの転身を模索する人が書くブログです。
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ほとんどの人には役に立たない豆知識。

昨日の記事で、住みこみ寮の家賃が非常に高い時がある事を書いたけれども、
これ、皆が知ってるような大きな会社でも派遣相手にやってたりする。
風呂トイレ共同で、この地域でこの値段はないでしょー!ってのが結構あるのだ。

貯金もできないから派遣契約が解約されたら、即、寮を追い出されて路上に迷う事になる。

ひどい話だよね~、っと思うかもしれないが実は会社側にも相当リスクがあって、
会社の寮の家賃がその周りの相場とさして違いがない、もしくは高い場合、
「これは寮ではなく、賃貸契約である」と言って争う事ができるそうだ。

賃貸契約であるとはどういう事か?
そう、居住権が発生するので「契約切れたので寮から出てってください!」って事ができなくなる。

「頑張れば六か月は家賃滞納できますよっ!」と目を輝かせながら力説してくれた人がいたが、
裏は取ってないので真偽不明。

でも、ほとんどの人はこんな知識は知らないし、知っていてもここまで元気なくて
「もう関わりたくないです」とか「自分が悪いんです」とか、自分を責めてしまう人が多いんだよね~。
派遣村が解散してからかなり経つけれども、当時の村民達はどうしているだろうか?
どうにか社会復帰しようと頑張っている人もいるようだし、やっぱりどうにもならなくて路上生活に
なってしまった人もいるようだ。

派遣村を遠い世界の出来事と思っている人達の代表的意見の一つに下記がある。

住みこみの仕事でも見つけて頑張れば良い!!

当世、住みこみ仕事事情
 寮費(3食付き) 3000円/日
 日給        6400円/日

3食付きとは言え、3000円って高いよね。
でも、もっとヒドイのは、なんと仕事が一週間に3日しかない週があったりする。

6400円x3日 - 3000円x7日 = -1800円

頑張って働いて、一週間で1800円の借金が出来たっ♪
これは、かなりヒドイ例だけれども、一ヵ月働いても収支プラマイ0円って人は珍しくない。

何故こんな条件でも働く人がいるのか?

本人に知識がない、ゆっくり仕事を選ぶような余裕がない、それに加えて、
ある程度、ちゃんとした会社だと面接時に「身元保証人」を求めてくるので、
ちゃんとした会社を選ぶ事ができないって事が大きな理由になっている。

親や親戚縁者に頼めば良い?そんな事を頼める人がいたら、そもそも
派遣切り→路上生活にはならない。

友人?まぁ、社交的な人はどんな状態になっても友人を作れるから可能性は0では
ないかもしれないけれども、仮に友人が身元保証人を引き受けてくれる事になっても

「身元保証人現住所:上野公園」

ってなるわけであって、こんなのが通るわけがない。

今の若い者は根性が足りない!
死ぬ気になれば何だってできるはずだ!
ワシの若い頃は、大変な苦労と、血のにじむような努力で貧乏から抜け出したんだ!

上記意見には、反論しないし、戦後の復興を成し遂げた世代の皆さんはホントに凄いと思う。

しかし、現代のワーキングプア、つまり働いても貧乏から脱出できない人達は、
本人の努力云々より社会的な構造による部分が大きいのではないかと思う。
ハローワークの求人情報について興味深い話を聞いた。

選挙前に報道されていた舛添厚労相の談話を覚えているだろうか?

中日新聞より引用
「怠けている連中に税金使わぬ」 派遣村めぐり舛添厚労相

 舛添要一厚生労働相は18日午後、横浜市内の街頭演説で、昨年末から今年1月にかけて
東京・日比谷公園に設けられた「年越し派遣村」に関し、「(当時)4000人分の求人票を
持っていったが誰も応募しない。自民党が他の無責任な野党と違うのは、大事な税金を、
働く能力があるのに怠けている連中に払う気はないところだ」と述べた。

 これに対し、派遣村実行委員だった関根秀一郎・派遣ユニオン書記長は本紙の取材に
「求人として紹介されたのは確かだが、誰も応募しなかったというのは全くのでたらめ。
たくさんの人が応募したが、断られたのがほとんどだ。舛添氏の発言は現場の実態が
全く分かっておらず、あきれてものが言えない」と批判した。

・・・
</中日新聞より引用>

舛添厚労相の話の是非は置いといて、確かに派遣村が話題になった当時でも、
「求人があるのに生活保護を選ぶ人達がいる!」と批判する人達がいた事は知っている。

で、派遣切りがある一方で、農業やサービス業の一部は人手が足りない、
産業構造がイビツだ!失業者をドンドン農村に連れていけ~、なんて暴論があった事も知っている。

上記の農業分野は人手が足りないって話は私も鵜呑みにしていたのだけれども・・・

さて、問題です。
農業従事経験者、指導員資格もあり、畜産も経験あり、農業にかける情熱もあり!
上記の条件で8月に関東のハローワークで農業関連の職を探したら何日で見つける事ができたでしょう?







答え
一ヶ月間、必死で就職活動しても一件も見つからず。

正確に言うと、求人情報はあるが全て落ちた。
そして、ある求人情報の面談の際にそのカラクリがわかったそうです。

「もう、人は間に合ってます」
「いや、これは今日の日付の求人情報ですよ!間に合ってるってどういう事ですか?」
「農家は確かに人手は足りないけど、お金を払ってまで人を雇う余裕のある所なんてないんです」
「じゃあ、この求人情報は何なのですか?」
「アンテナショップみたいなもので、実際にどのくらい応募があるのか見るためのもんですよ」
「どういう事なんですか?」
「何年も前からこんな状態です。農林水産省が導いてきた日本の農業とはこんなものなんです」


私自身が体験したわけではないので、真偽のほどは不明と思ってくれて構わないけれども、
とても合理的な仕組みだと思った。

1)ダミーの求人情報を出す事により、有効求人倍率を上げる事ができる。

2)ダミーの求人で面接で落とす事により、就労意欲を失わせ、失業率を下げる事ができる。
#失業率の定義は「働く意欲があるけど職がない人」なので、面接で落ち続けて
#「もう俺はダメだ」「職なんて見つからない」と諦めたら、その人は失業者ではないのだ。

3)ダミーの求人情報を出す事により、にっちもさっちもいかなくなった生活保護受給者を
 「就職活動をしない怠け者」と本人や世間に思わせる事ができる。

ダミーと言うと聞こえが悪いけど、例えばお役所から「協力要請」があったから、
採用する気はないけど、とりあえず求人票を出す、なんて事はないのだろうか?

4000人分の求人票は、果たして、本当の求人票だったのだろうか?
<2009年6月18日日経朝刊より引用>
母子加算廃止 あえぐ家計

生活保護を受ける母子家庭に支給されていた「母子加算」が今年3月分までで打ち切られ、
母子家庭で貧困が深刻化している。
「教育にかけるお金がない」と母親が悲鳴を上げれば、
「自分が働いて家計を助けないと」とあきらめの表情を浮かべる子どもも。
専門家は「貧困が固定化され、抜け出せなくなる」と指摘、一刻も早い加算復活を求めている。

・・・・

▼母子加算
 生活保護を受けているひとり親世帯が対象で、月の支給額は
地域ごとに異なるが最大で約2万3000円。約9万世帯に支給
していたが、受給世帯の保護費の総額が生活保護を受けない
母子家庭の平均収入より多くなる事を理由に、2005年度から
段階的に削減・廃止され、今年3月分までで全廃となった。
・・・・
</2009年6月18日日経朝刊より引用>

色々書きたい事があるのですが、まずは私が勉強した事を簡単に補足。

母子加算廃止された理由は、
「生活保護を受けている母子家庭の収入」 > 「生活保護を受けていない母子家庭の収入」
になっていると試算されたからです。

つまり、「生活保護水準以下で生活している世帯がある」と厚生労働省は言っているわけです。

どのくらいいるのでしょうか?

保護を受ける資格のある人をどれだけ補足できているか示す数字を「捕捉率」と言います。
言いかえれば「生活保護の受給資格がある人」の中で「実際に制度を利用している人」の割合です。

2007年に国会で「捕捉率を調べないの?」と質問があった際に厚生労働省は、
申請がなければ生活保護の受給要件を満たすかどうか確認できないので調査困難
と答えています。

総数さえ把握できないのであれば実態把握はできるはずがないと思うのですが、
何故か母子家庭の平均収入は計算できた」ので母子加算は減らされたのです。

なお余談ですが、イギリスの捕捉率は約90%であるそうです。※1
日本は、国による公式な試算はありませんが民間の研究者の試算では、
最も高い数値で19.7%、低い数字では10%以下となっています。※2

※1
岩波新書「反貧困」湯浅誠 P98

※2
東京大学出版会「生活保護の経済分析」阿部 彩, 國枝 繁樹, 鈴木 亘, 林 正義 P247
文章を短めにすると書く時間が減らせるかと思っていたら、
「100を書く作業」
 ↓
「100を書いてから25に縮める作業」
になって時間が増えている事に気づく。

最初から25を書ければ良いのだけれども、コンパクトにまとめるのは中々難しく
ボランティア関係ネタのように「待て次号、待て次号」の連続になってしまう。
やはり、毎日ブログを書いて練習する事が大事なのかな。

さて、しばらく違う話題を書いていたのですがボランティア関係。
(過去ログについては「セーフティーネット」カテゴリを参照の事)

東京都の調査とボランティア団体の調査のギャップは何故か?についてですが、
ボランティア団体の調査は新宿連絡会のWebサイトにある「炊出し実数推移」が
とてもわかりやすい。

これを見ると、
1)過去にもっとヒドイ時代があった
2)2007年度より2008年度は悪化している
事がわかる。

1)については、東京都の調査結果と同じ。
「様々な要因により総数が減る傾向があった」事は確かだと思われる。

2)が問題で、少なくとも東京都の調査結果では全くこの傾向が捉えられていない

ここ2,3日に書いた景気動向ネタで、景気の先行きがまだ楽観視できない事は
わかって頂けたかと思います。つまり、まだホームレスの数は増える可能性が
あるにも関わらず、行政が実体を少なくとも建前上は認めていない事が問題。

しかし、「東京都の調査はある意味正しい」と以前私は書きました。

何故なら、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」によれば、
日本におけるホームレスの定義は、

第二条 この法律において「ホームレス」とは、都市公園、河川、道路、駅舎
その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者をいう。


なのです。

仕事を失い、住居を失い、行き場所もなく夜の街に佇む人はホームレスではないのです日本では。
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